小説の感想・レビューです。ネタバレあり。物凄く更新遅いです。ご了承ください。訪問ありがとうございます。
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夜市 (角川ホラー文庫)夜市 (角川ホラー文庫)
(2008/05/24)
恒川 光太郎

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前書き
望んだわけではない。ほんの少しうらやましかったんだ。
少しだけみんなを見返すだけのボールを早く投げる肩とみんなが羨むホームランを打てる器用さが欲しいと思っただけなんだ。
誰だってあるはずだ。目の前に自分が欲しいと思っている物や才能が手に入るとわかれば、すぐさま手に取ってしまうものだろ。
俺だけじゃない。どんなやつだって俺と同じ状況にたてば、同じことをしているはずだ。
弟に少しだけ我慢してもらうだけでいいんだ。
野球が得意といえる自分を味わってみたい。そう、少しの間だけだ。
決して弟が嫌いというわけじゃない。ごめんよ、裏切ったと思わないでくれ。
必ず。必ず、迎えにいくから、それまでは我慢していてくれ。
必ず、次の「夜市」が開かれる日にまた迎えにいくから。
だから、俺を恨まないでくれ。必ず。。

ジャンル・タグ 
ローファンタジー・サスペンス・重量感(小)・現代風・現代に存在する異世界の入り口・才能を買う契約とその代償・死者の通り道

評価  
素敵 

ホラーではないですね。怖くないです。完全にファンタジー。なぜ、ホラーのくくりにされているのか少し謎です。季節は夏から秋頃。

現実世界→異世界の入り口を発見→異世界で過ごす→悪いことがおきる、不吉なことがおきる→解決、現実世界へ→懐古の念をいだく、なつかしく思う→完結へ。

というパターンがつねです。つねかわだけに。 
だからとって、ワンパターンで飽きるということは個人的には全くないです。話の流れはパターンが同じで先を推測するのは容易です。しかし、読みやすいので、「ファンタジーやサスペンスのジャンルさくさく読める小説なんかないの?」という時に、この小説はうってつけ。「異世界迷宮」といえば恒川さんの本を読むべし。そして、読んだ後に なぜか懐古の情を抱いてしまうのも、恒川さんの小説の特徴です。異世界、迷い込む、懐かしさを望むなら「夜市」をどうぞ。
「夜市」・「風の古道」の二本立て短編。


感想ネタバレ↓
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雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)
(2009/08/25)
恒川 光太郎

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前書き
今年も冬が終わり、春が来る前に雷がくる。

私はそれがきらいだ。
とにかく嫌いだ。

みんな、突然消えるのだ。
雷季がくると、消えてしまう。
私はそれがとても怖い。
みんなもそれが怖い。
だから、みんなは雷の時期はじっとしてる。
消えないようにじっとしてるのだ。

だから、東京という外にある町をうらやましく思う。
春夏秋冬しかないと聞く。
ああ、ダメダメ。
だめだ、こんな悪い事を思い浮かべたら、私がきえちゃう。
悪い事をすると消えてしまうのだ。

遠くで太鼓を叩くような音がした。
今年も雷の季節の到来を告げた。


ジャンル・タグ 
ホラータッチなローファンタジー・現代・重量感(小)・偽りが信頼を上回る時・風が憑く魅力・人間をかぶった悪魔・なぜか懐旧の情

評価   
素敵 

砕けていてとても読みやすいですね。雰囲気としては乙一さんの雰囲気を思い起こさせました。ボリュームも適切、文章のタッチは軽め。薄暗く幻想的な物語に引き込まれます。

感想ネタバレ↓
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