小説の感想・レビューです。ネタバレあり。物凄く更新遅いです。ご了承ください。訪問ありがとうございます。
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カラフル (文春文庫)カラフル (文春文庫)
(2007/09/04)
森 絵都

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前書き
死んだはずのぼくの魂が、見ず知らずの天使に行く手をさえぎられて、

「おめでとうございます、抽選に当たりました!」

と、もう一度生きることの権利を与えられたのです。
前世で罪を負ったぼくにとって幸か不幸か、ぼくの魂は天使に勝手に生き還されたのです。しかも、知らない意識不明の人間の身体に乗り移る羽目になりました。

生きる代償は、修行と称して乗り移った人間の人生をうまく軌道に乗せていくこと。


ジャンル・タグ 
ヒューマン・現代・重量感(小)・「自分」を見つめなおす自問自答・赤裸々な想い・岐路に立つ時・誰だってそうじゃない?

評価  
最高  

最近、いい本にあたるなって思います。この本もいいです。小説でありながら、教訓書。こどもの時は、あるいは大人になってからも他人に純情を夢に見るもの。しかし、それは、年を重ねるごとに急に裏切られたり、ゆっくり汚い部分が見えたりしてきます。そうやって、大人の階段をのぼっていくんだと思います。けれど、皆がみんなうまく思い描いてた純情が壊されるのを受け入れられるわけではないだなって。この小説では家族に対して思っている事、友達に対して思っている事を汚い部分も包み隠さず、コミカルかつ、赤裸々に語ってくれます。岐路の時、高校受験、大学受験などの自分が何をしたいかを考えるきっかけ・ヒントになるかもしれないです。季節は意外にも、寒い季節です。晩秋や冬に読むとムードが出るのかも。

感想ネタバレ↓
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第三の時効 (集英社文庫)第三の時効 (集英社文庫)
(2006/03/17)
横山 秀夫

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前書き
人を殺すということは、その人の人生だけではなく、家族、周りの人達の人生も変えてしまう。
それは当事者に限らない。
警察官、裁判官、検察官、弁護士。。。

このストーリーは警察官の立場から客観的に殺人という犯罪の事実を見つめている。

他人の人生を自分勝手に変える権利は他人にはないのだ。
しかし、現実はその主張を不合理な事実としてくつがえしてくる。


ジャンル・タグ 
推理ミステリ・重量感(中)・バブル期・冷静で明晰な朽木・沈黙冷徹の楠見・直感力の村瀬・慎重派の田畑・人情深い伴内・道化師の矢代

評価  
最高  

男気とプライドの塊。いかにも高度成長期の男社会の話って感じです。文章は堅め。口調は無感情なしゃべり、江戸っ子口調、かたぎ気質。ミステリとしては練られていて劇的でうまい。覆して、また文章が工作され、また覆す、ミステリの極み。ただ、感情が置き去りにされるのが欠点。人間には感情はないかのごとく、読み手の気持ちとは一つと距離を置かれているような冷静さ、無感情さが含まれています。犯人を捕まえることだけに熱情を注ぐ無味の人間達。きっとそのことにがっかりするかもしれません。私の場合、どこか蚊帳の外におかれた気分でした。この本のイメージは残暑って感じです。その時に読むのが頃合でしょう。連作短編。とはいえ、一つ一つがなかなか重いです。

感想ネタバレ↓
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グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
(2006/09)
飛 浩隆

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前書き
表紙を見ている。

青い空に白い雲。
さざなみもたたない綺麗な海面が一面に広がっている。
サラサラの白銀の砂が堆積し、ビーチができている。

そして、ビーチに足を突っ込んだ自転車がひとつ。
黒の装束のひとがひとり。
ここからでは性別をうかがい知ることはできない。
その姿は周りの美しい景色とは対照的に、暗い雰囲気を漂わせている。
黒い影は心持ち濃い気がする。

今、ビーチがとても美しく輝かしいということは、
ビーチに隠された陰険な偏執的な闇を象徴しているように私には感じる。

美しさとはなんだろうか。
醜さというものを踏み台にして、より輝くのものではないか。
醜さはないがしろにされ、黒さというイメージを定着されてしまう。
今、黒い影が思い描いていることを私は想う。

黒いそれが背負った重苦しい雰囲気で、きれいな浜と青い海はより一層、光かがやく。

ジャンル・タグ 
SF・南欧風の仮想リゾート・重量感(大)・JoJoなマトリックス・「役割」という残酷さ・「キャラ設定」という残虐性・AIと書いて「奴隷」・饒舌な恥辱さ・意味不明な形容詞

評価  
最高  

『廃園の天使』シリーズ第1作。IT、PC、ネット、バーチャル世界などの情報技術の概念、言葉が浸透したからこそ、理解できる一冊。私達はそれらを日常で自由に利用する立場ですが(もちろんこのブログを利用していることも)、利用される側(PCのパーツ、データ)からみたら例えば、本書のような立場でみれるのかもしれない。残酷で性的で不可解で自由度に幅を利かせた物語であり、読みやすくはないけれど、物語に夢中になりました。※残忍な表現、性的な表現がたくさん含まれているので、苦手な人は注意です。

感想ネタバレ↓
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