小説の感想・レビューです。ネタバレあり。物凄く更新遅いです。ご了承ください。訪問ありがとうございます。
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一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)
(2009/07/15)
佐藤 多佳子

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前書き
スタメンは決まった。

1走が俺、2走が連、3走が根岸、4走が守屋さんだ。
1走と3走がコーナーで、2走と4走が直線。

リレー種目には2種類ある。100mを四人で走る400mリレーつまり4継(ヨンケイ)と、400mを四人で走る
1600mリレーつまりマイルがある。

俺らが勝負するのは4継。走って行ってそのまま右手をのばす。相手にバドンを押し込む。引っ張られた感覚で手を離す。バドンが次走者と共に消えていく。この瞬間が好きだ。すげえ気持ちいい。最高。思いっきり走るのって気持ちいいんだ。後の3人に引き継がれていくスピード。

だけど、これはチームプレーだ。自分だけタイムがよくても、チームってのはそんな簡単なもんじゃないと思ってる。それは分かってるけど、遠慮なんかはしたくない。与えられたチャンスはしっかりつかんでいく。それも、また、チームってもんだから。だから誰よりも速く。連より速く。

早く、速く、もっと速く。 「速くなる」



ジャンル・タグ 
照れくさくなるくらい熱い青春スポーツ小説・現在風・重量感(小)・「リレーか。やりてえ。」・プレッシャーに弱いが人一倍な根性あるタフな奴・自由気ままめんどくさがり屋な天才児・お節介やきの闘志みなぎる色黒男・沈着冷静ハードボイルドなリーダー

評価  
最高  


佐藤多佳子さんの本はずっと気になっていました。特にこの作品はすごく読みたくて読みたくてうずうずしていました。確実に「情熱」を絵に描いたようなストーリーであることは小説のうたい文句や装丁やタイトルで察することができたから、べつの作品で佐藤さんの作風を知ることにしました。たまにはこういう、どストレート直球なストーリーを読んで鳥肌が立つぐらい自分を鼓舞してみたくなるのですね。巧妙なトリックや優れた伏線やアイデアとかはないけれどテーマは一貫しています。文章は軽い感じで海外ドラマのようなくさい言葉とノリであるし、またなんとなく無骨だけど、飾り気のない思いのたけぶつけた文章に胸熱な思いにさせられます。春夏向け小説。
熱いストーリー最高。次巻へ続く


感想ネタバレ↓(未完成)
簡単に内容を説明します。主人公は中学生時代をサッカーに明け暮れた高校一年生の神谷新二です。年齢2つ上の憧れの存在でコンプレックスでもある兄・神谷健一はサッカーで得点感覚に優れた天才的MFであり、サッカーで強豪で偏差値も高い東京の私立男子校の3年生です。新二は小学中学とサッカーに情熱を注いできましたが、天才的なプレイヤーの兄の影が常にちらついて普通以上にサッカーがうまくならない自分に嫌気をさしてしまいます。新二には一ノ瀬連という大親友がいます。彼は中学生の時、陸上で全国区にいったことあるアスリート体質でもあり、他の中学校からも有名で、高校生になっても陸上部からの勧誘が引っ張りだこです。連と行動を共にする新二も陸上部の勧誘を受けます。情熱や克己心をすり減らすこととは無縁で、自由奔放で気ままな連に対して、サッカーで挫折していた新二は、陸上という新しいジャンルに希望見出します。全くやる気のなかった連も新二の熱心な誘いで、陸上部でいっしょに走ることを決めます。

一巻は、主人公・新二の一歩前に踏み出した成長ストーリー。運動において精神面でも技術面でも、兄や親友とは劣ってしまう彼には、持ち前の前進思考と数十倍努力する根性がありました。体力だけは人並み以上の新二は不器用さと戦いながらも、陸上の大会ごとに進化していく自分を見ることとなるのです。「走る」というジャンルにおいて異彩な空気を漂わせていくのです。




素敵な言葉どもが記事の跡

「新二?」
「夢は?」
夢ェ?ああ、なんだろ?真っ白だよ。だだっ広くて、なんも見えねえ。だけど、すうすうして気持ちいい。
「速くなる」
俺はその白い広い何もない虚空に向かって宣言した。
「もっと」

「新二?」
「新二、泣いてんの?」
「うるせえっ」
俺は拳で涙をぬぐって怒鳴った。すぐそばでいて、あいつがただ困っているのがわかった。口なんてきいてやらねえ、もう一生。
「俺は、おまえがみっともないのはイヤなんだっ!」
「そういうのは絶対イヤなんだ。俺がみっともないより、もっとイヤなんだっ」
こんな泣き声でしゃべりたくない。
「逃げるな。一番みっともねえ」

俺は逃げるのは嫌いだった。つらければつらいほど、きつければきついほど、障害がデカければデカいほど、絶対に逃げたりしたくない。打ち負かされて、倒れてもくたばっても、それでも逃げることはしたくない。逃げる奴は嫌いだ。








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