小説の感想・レビューです。ネタバレあり。物凄く更新遅いです。ご了承ください。訪問ありがとうございます。
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スカイ・クロラ (中公文庫)スカイ・クロラ (中公文庫)
(2004/10)
森 博嗣

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前書き
こども達はいつも戦争に駆り出されている。

とはいえ、こども達はそれを生業としてお金をもらい生きている。

いつも敵を迎撃つために戦闘機に乗り込み、空を駆け抜ける。当然生きていくために必要なことであるが、「彼ら」がこの仕事をやめないのは死ぬためであるかもしれない。

「彼ら」は歳をとらない。

「彼ら」が戦争の前線にいる一方で、戦争とは無縁な人々がいる。その人達はこどもから大人へ普通に歳をとっていく。つまり、「彼ら」は特別な存在なのだ、いつまでたっても歳をとらない。いつまでたってもこどものまま。そして「彼ら」の考えている事などは人々にはわからない。わかってももらいたくない。

「彼ら」はキルドレと呼ばれている。

そしてここに一人のキルドレの物語が始まるのだ。

ジャンル・タグ 
SF・現代・重量感(小)・飛行機・アクション

この物語の世界では実際に「こども」が二種類存在します。大人に成長し歳をとっていくだろう「こども」と、ある時点で成長がとまり大人にならないまま生き続ける「こども」の二種類がいるのです。後者の「こども」のことを「キルドレ」といいます。


評価
 
いまいち 

感想ネタバレ↓
読み終わって率直な感想は、海外ホームドラマを見られるようなキザな?というか、すかした?感じの言動、ふるまい(特に主人公)がさりげなく垣間みられ、古風な私には「ちょww」と思わずにはいられませんでした。意図的にニュアンスがいちいちカッコつけていて、正直うんざり。執筆中にでも森先生はこの手の海外ドラマをはまっていたのだろうかと想像をめぐらしてしまいました。私だけがそう思うかもしれないけど...

主人公である少年はキルドレという存在から逃れらません。そのことが彼に物事への好奇心を取り去ってしまいます。とても物事に無関心。それでいて、生と死に対して無関心を装って、常に頭にあるようです。よく主人公は生きる意味を考えたりしています。キルドレは不老不死なのです。故意的にでしか死ぬ事はできません。生き続けることの恐怖。周りから好奇な目への畏怖。それは想像しがたい長い長い苦痛であるでしょう。とはいえ、キルドレという特別な存在にかこつけて自分をなにか哀れな存在として受け入れる節が、正直私は気に食いません。

大人にはこどもは大人より劣っているという傲慢も中には存在すると思います。そしてキルドレの気持ちは(物理的に)成長できる大人、そのこどもには理解しえないことであることもわかります。その逆も然り。それで、キルドレ、特に主人公は大人達、または仲間達なんかに自分の気持ちをわかってもらおうと思っていないことも。そして暗示的に他者に強いています、かわいそうな孤高な存在へと。自分が見える視野だけでしか物事を判断しない主観的見解で、これまた嫌な感じ。
なるほど、主人公の見解は確かに正しいでしょう。そして正しくないと私は思います。この主人公の思想は好きにはなれません。

どうも、読み進めていけばいくほど、活字よりもアニメーションで表現したほうが面白いのではないかという気がします。戦闘機に関する知識なんて持ち合わせていないから、専門用語が飛び交ったとしても、イメージが沸きませんし、ましてや、空中戦など、イメージの乏しい私には難解です。今のところ、まだスカイクロラの映画はみていません。気が向いたら、映画の方も見てたいと思います。そうすれば、少しはすきになれるかなw あと、続編も。

物語は主人公の視点で詩的な要素がつよいです。その詩的性質から状況設定がなくても話がスムーズに流れました。主人公は常にすかしていたので、物語の結末はかっこつけてくるのだろうと良い意味で期待を裏切ってくるのではないかと思いましたが、普通に残念でした。最後の話は劇的なのでしょうが、どうも私の中では逆にすごくあっけなかったです。ある意味予想外ですが、面白みがあるかというとなんとも残念な感じです。「最後がよければすべてよし」とよく言ったものだと思いました。



章の一コマに「猫は豹より縁起が悪い」とありますが、猫って縁起悪いのかな?!招き猫はどうなの?ん~、この世界では招き猫というものはないのかもね。でも、豹って逆に縁起良いのかなw

素敵な言葉どもが記事の跡

「くらったか」土岐野がきく。

「いや、全然」僕は答えた。

「何機やった?」

「二機」

土岐野は自分の事は話さなかったけれど、きっと彼の方が大変だったのだろう。三機の一番上手い奴が一機で向かってきたはずだからだ。余分なことを言わない奴好きだ。もしかして良いやつかもしれない、と僕は同僚のことを評価した。






最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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2010/05/22(土) 20:13:32 | 本の宇宙(そら) [風と雲の郷 貴賓館]
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