小説の感想・レビューです。ネタバレあり。物凄く更新遅いです。ご了承ください。訪問ありがとうございます。
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ラッシュライフ (新潮文庫)ラッシュライフ (新潮文庫)
(2005/04)
伊坂 幸太郎

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前書き
仙台が舞台で、バラバラ殺人事件が世間で話題になっていたという設定です。
しかしその事件は不可解な事件でなかなか解決できませんでした。

そんなとき、警察でもなく、単なる一般市民の「高橋」という人が事件を解決させます。
その解決によって「高橋」さんは神と崇められてます。色々な事件を解決していったのです。そして、「高橋」さんを神とする新興宗教的な集団が仙台で沸きます。

その事件の真相と影響を何らかの形を受けて5人(6人?)の主人公達の物語が発展していきます。

ジャンル・タグ 
サスペンス・現代・重量感(中)・バラバラ殺人・仙台・複数のストーリー・エッシャーのだまし絵

怖さはないです。謎解きというわけでもないです。赤の他人同士な主人公達の、お互いの絶妙な関係性を楽しむ小説です。

評価 
いまいち 

感想ネタバレ↓
「上昇と下降」  “Ascending and Descending”
マウリッツ コルネリス エッシャー  Maurits Cornelis Escher
この絵に対して人が思う感情は皆違う。

階段をせわしなく昇り降りする人達に対しての哀れみかもしれない。
階段の視覚的な効果への感嘆かもしれない。
階段とは関係ない別のデザインへの感想かもしれない。

絵に抱く私達の感情は自分が歩んだ人生に依存する。
「ラッシュライフ」は何を語るのか。
あなたの歩んだ人生は誰かが踏んだラッシュライフかもしれない。
誰かの歩んだ人生はあなたが踏んだラッシュライフかもしれない。

なるほど、つまり「だまし絵」の階段と同じなのだ。


この小説は主人公は一人ではありません。複数の視点によって話が進められ、最終的には見れば主人公達のストーリーは数珠繋がりでまさに、エーシャーのだまし絵の階段のように話が進められることに気付くでしょう。その発想は面白く、そこが魅かれる作品です。後半でばらばらだった話が繋がっていく感じは素敵でした。

ですので、話の構成、発想は魅力的でした。話の流れもなかなかスムーズです。さすが、伊坂さんだと思います。ですが、読んでて思ったのは、ギャグ的な笑いを主体とした小説でもないのに、奇想天外、支離滅裂な登場人物にうんざりしました。普通に考えれば、「わざわざ」とらないだろうと思う行動、言動を登場人物達はとります。そして、ミュージカルや御芝居のような出来レース的なセリフの言い回し、やりとりにイライラしました。

例えば、登場人物の戸田さんは序盤で「金で買えないものはない」という真理を導き出しました。それが60年生きてきた還暦男の結論です。いかにも紙の上での架空の人間がしゃべる言葉で、現実味を欠いた陳腐なセリフだと思いました。60年も社会生活して人とコミュケーションをとっているならどう考えてもその結論にはたどり着かないと思うですが。さすがに小説とはいえ、「ないなぁー」と思いました。また、木からりんごが落ちると言っていた若者、「ないなぁー」と思ったキャラの一人です。いません、こんな人。

黒澤というキャラは人生における格言、真理のようなものを語りますが、その内容がどことなく押し付けるような格言、真理で、これまた嫌気がさします。特に黒澤はいかにも、すべて「正しい」役という感じが嫌です。

また、登場人物や地の文で例えをけっこう用いられますが、わかりやすくするはずが微妙に主題がずれている感じがまた。。。
例えるなら4人で犬のことを話題にして盛り上がっているのに、一人だけなぜか的外れな猫の話題を挟んでくるような、いわゆるKYか、天然、しったかの部類の感覚です。

またなぜ人々が教祖のように「高橋」さんを崇めるようになったのか、その経緯が不可解でなりませんw

と、私の身勝手な、いちゃもんはまだあるんですが、やめときます。読み終わって、まさに「で?っていう」感じの小説でした。

※文句ばかりで読み苦しいところを読んでいただき、ありがとうございます。

素敵な言葉どもが記事の跡
エッシャーのだまし絵の見方はこれが好きですね。伊坂さんが主題としているのはここじゃないかと勝手に思っています。だからこそのこの小説の複数の主人公による展開構成。

「人生がリレーだったらいいと思わないかい?」

「リレー?」

「私の好きだった絵にそういうものがあってね。『つなぐ』という題名だった。それを観て思ったんだ。一生のうち一日だけ自分の担当で、その日は自分が主役になる。そうして翌日には、別の人間が主役を勤める、そうだったら愉快だな、と」

「昨日は私達が主役で、今日は私の妻が主役。その次は別の人間が主役。そんなふうに繋がっていけば面白いと思わないか。リレーのように続いていけばいいと思わないか?人生は一瞬だが、永遠に続く」







最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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