小説の感想・レビューです。ネタバレあり。物凄く更新遅いです。ご了承ください。訪問ありがとうございます。
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禁じられた楽園 (徳間文庫)禁じられた楽園 (徳間文庫)
(2007/03)
恩田 陸

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前書き
魅力的なものというのは、どうしてこうも、直視しがたく、後ろめたさを感じることなのだろう。

誰しも本質的に欲していて、いつでも、それを手にしたいと思っている。チャンスがあれば、誰にも知られずに、
自分だけ独占したいと思っている。

だが、みんなが見ている前で、手が届くとしても、自分が手にするのは、憚られる。
魅力的なものには、リスクが伴う。いつも好奇と羨望がつきまうとう。
自分がそれを手にした瞬間、嫉妬、憎悪を生み出す。だから憚られる。

しかし、それは、それ自身自ら、自分の手元に舞い込んだ。
喜んだ。
自分が欲しているものが、それ自身が手元に舞い込んだ。
もう理性は、素っ飛んだ。うれしさのあまり。


結局のところ、リスクは、受け取っているのだ。



ジャンル・タグ 
ホラーサスペンス・ちょいダーク・ローファンタジー・カリスマな美術家・婚約者の失踪・心の闇

評価
前半  
素敵 

後半
良書

タイトルだけみて、読んでみた一冊。タイトルの「楽園」というのが気になって、恩田さんの楽園というイメージがどんなものか、わくわくしながら読んだ作品。思考がめまぐるしく展開して、深い心理描写が魅力でした。ストーリー展開は、堅実に作られたさすが恩田さんの作品。ただ、途中から方向性がブレてきて、物語を終わらすための着地点な読後感を感じました。

感想ネタバレ↓
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読んでいた方、ご無沙汰しております。リリです。仕事でなかなか記事もかけず、小説もろくに読む機会もなく、悲しく思う毎日です。数か月休止状態にしていた間、なんとか何冊か読みましたので、近日にUPできればいいなと思います。

ではまた。
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忍びの国 (新潮文庫)忍びの国 (新潮文庫)
(2011/02/26)
和田 竜

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前書き
わしらには、卑怯、姑息などということは存在などせぬ。

他人を思いやることがどんなに愚かなことか。

目的のためなら他人を出し抜き、人を殺すことなど屁とも思わぬことだな。

他人の命を奪うことなど、大したことではなく、自分の命も然り。感傷を抱かぬ。

なぜだか、わかるか。
術をかける相手の心を読み解き、その心に漬け込むことで勝ちを得る。忍びの術の心得はそこにあるからじゃよ。
人の情に心動かされてしまっては、忍びの術が衰えるばかりだ。

わしらが戦をするのは、銭があるかないかに尽きる。そう、主が銭を出してくれるか、それは大事だ。



ジャンル・タグ 
戦記物の小説・重量感(中)・天正伊賀の乱・殺戮の天才・伊賀忍者の考え方と習性・百地三太夫という土豪・石川五右衛門という忍者・織田家の織田信雄

評価  
素敵 

時代小説ですが、文章が硬くなく、現代小説のようにスラスラ活字が入ってくる小説でした。かつ、随所に歴史文献を引用し、解説を入れながら、ストーリーを進めていくので、歴史背景に疎くてもすんなり受け入れられる親切設計な書き口です。北沢さんの小説に続き、和田さんの小説も万人向けするタイプの小説のほうです。時代小説なのに読みやすいという点と、展開の起伏が上げ下げがよくあり、飽きさせない点でおすすめな時代小説です。ただ、和田さんの小説は、落ち目な侍や、地味な武将、城主も、和田さんが描くとかっこよくなる、「登場人物補正」が強くかかっている気がします。


感想ネタバレ↓
[和田竜 忍びの国]の続きを読む

図書室の海 (新潮文庫)図書室の海 (新潮文庫)
(2005/06)
恩田 陸

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前書き

あなたは私に見せたい自分があり、私には「あなた」のいう人物像が存在する。
それはつまり、あなたにとって「あなた」が表面的な人物像であるを示している。
あなたは表面的な人物像「あなた」を見せることで、内面的な人物像『あなた』をひた隠す。


事実がなかなか真実を語ってくれないことを私はいまではしみじみと感じている。

だから、知恵の輪のように見えそうで見えない事実が転がっていると、どうしてふれて確かめたくなってしまう。
私が本能的に「あなた」から『あなた』をみつけ出すために。
それが、今の秩序を崩してしまう恐れがあるとしても。


逆に、安定した環境、状況をもっているとしても、故意に暗い事実を落として不安定な状況を作り出す場合もある。
あなたが私に対して『あなた』のヒントを わざと ちらりと、垣間見せるように。


なぜ、そんなことをするのか。


不安定な状況を作り出すことで、新しい局面、今とは違うドラマに続いている可能性があるからだ。
なにごともそうだ。新しいものが生まれるのは、いつも と違う時だ。
バランスとれたオールマイティな女子高生がヒロインになれないのと同様に、有言実行の品行方正なサラリーマンがヒーローになれることはない。
少し偏屈な思考を持っていたり、大抵の物事に対して劣っているが、ひとつだけ特化している方が主役の資格があるだろう。

正しい事実が重なっていく限り、ミステリが始まることはない。 

ジャンル・タグ 
短編集・定番のミステリ(サスペンス)・緩めのSFファンタジー・シリーズの番外短編・時間のギミック・秘密の趣味・戦争の超人・きれいな女の子という偶像・旅のプロローグ・ミステリの過去・ロボットの芽生え・真実

評価  
素敵 


恩田さんの他の作品とリンクした物語が多い短編集です。リンクしているものは、「六番目の小夜子」シリーズ、「麦の海に沈む果実」シリーズ、小説「夜のピクニック」などです。

恩田さんの本は定期的に読みたくなります。恩田さんのミステリへの考察的思考がとても鋭く深くて(別の意味で、深読みや飛躍につながるような気もしますが)、別の本を読んで少し飽きてくると、読んでる途中で気持ちが離れる時があります。そのときは大体、恩田さんの活字が見たい衝動に駆られます。私は、考察的な活字が好きなようです。そして今回は、<「麦の海に沈む果実」シリーズ>の延長に「図書館の海」を見つけました。個人的には、<「麦の海に沈む果実」シリーズ>を完読してから、別のシリーズ、他の長編を読んでいこうと思っています。



感想ネタバレ↓未完成
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2012年、今年も二回目の「芥川龍之介賞」と「直木三十五賞」がやって参りました。第147回芥川龍之介賞と直木三十五賞が決定いたしました。選考委員会は、平成24年7月17日(火)午後5時より築地・新喜楽で開催致しました。
<文藝春秋より>



第147回芥川龍之介賞候補作品(平成二十四年度上半期)
戌井昭人「ひっ」(新潮六月号)
鹿島田真希「冥土めぐり」(文藝春号)
鈴木善徳「河童日誌」(文學界五月号)
舞城王太郎「短篇五芒星」(群像三月号)
山下澄人「ギッちょん」(文學界六月号)


第147回芥川龍之介賞の選考委員会が平成24年7月17日(火)午後5時より築地・新喜楽で開催され、


鹿島田真希さんの「冥土めぐり」

冥土めぐり冥土めぐり
(2012/07/07)
鹿島田 真希

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が授賞作に決まりました。






第147回直木三十五賞候補作品(平成二十四度上半期)
朝井リョウ「もういちど生まれる」(幻冬舎)
もういちど生まれるもういちど生まれる
(2011/12/09)
朝井 リョウ

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辻村深月「鍵のない夢を見る」(文藝春秋)

鍵のない夢を見る鍵のない夢を見る
(2012/05/16)
辻村 深月

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貫井徳郎「新月譚」(文藝春秋)

新月譚新月譚
(2012/04)
貫井 徳郎

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原田マハ「楽園のカンヴァス」(新潮社)

楽園のカンヴァス楽園のカンヴァス
(2012/01/20)
原田 マハ

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宮内悠介「盤上の夜」(東京創元社)


盤上の夜 (創元日本SF叢書)盤上の夜 (創元日本SF叢書)
(2012/03/22)
宮内 悠介

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>第146回直木三十五賞の選考委員会が平成24年1月17日(火)午後5時より築地・新喜楽で開催され、

辻村深月さんの「鍵のない夢を見る」
鍵のない夢を見る鍵のない夢を見る
(2012/05/16)
辻村 深月

商品詳細を見る


が授賞作に決まりました。






時が過ぎるのは早いですね。こないだ、賞が発表されたばかりだと思っていましたが、もう147回目の賞発表です。
今回は、最初から結果発表から記事UPしています。時間がとれないもので、まとめて記事UPさせて頂きました。今回から選考委員に石原さんはいません。選考でもそこが今後影響していきそうですね。芥川賞が変革の時をむかえようとしています。純文学がSF,ライトノベル等を取り込んでいく時代がやってきそうですね。
いい作品が出てくることを望みます。
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